ESA (European Space Agency, 欧州宇宙機関)が、LAEF (Large European Acoustic Facility)という巨大音響施設の写真を公開しました。
曰く、「欧州最強のサウンドシステム」
まぁサウンドシステムと言っても音楽を流す目的の施設ではありません。
これはESAの施設の一つで、ロケットを打ち上げる際の騒音や振動を再現し、搭載している機器や人工衛星などへの影響を調べる為のもの。
システム作動時には、いくつものホーンへと窒素を送り込む事で、なんと154dBを超える爆音が投射されます。
ESAによれば「最大出力を聴くと死ぬ」。
この爆音に対応するため、スピーカーはW 11m x D 9m x H 16.4m の鉄筋コンクリート製の壁に囲まれた部屋に設置。
コンクリート壁でも9mの厚さがないと外部に漏れるって一体……
しかも、施設を周囲から隔離するために部屋全体をゴム製のベアリングパッドで保持しているとのこと。
なお、壁の表面は室内のノイズレベルを均一に保つためにエポキシ樹脂でコーティングされており、壁の内部に巨大なサウンドホーンが埋め込まれているそうです。
Engadget Japaneseによれば、
騒音レベルについてよく使われる目安では、ジェット機のエンジン音が120dB、ロックコンサートの40万ワットのスピーカーシステムで135dB ほど、打ち上げ花火の発射場の近くで145dB ほど、スペースシャトルの発射台の近くで170dB 以上
…またスタングレネードの音量は120~190dB とされている
との事で、LEAFの最大出力を人間が受けると、死ぬかはどうかはともかく重症は間違いなし。
当然ながら、システムは安全のためにすべてのドアが閉まっていると確認されない限り起動しないそうです。
これ、もし誤作動でも起こしたら近くに居る職員が洒落にならない事になりますね……
コメント