Wired.comによると、キプロス共和国(東地中海上にある島)にある私立大学、ニコシア大学が、世界で初めてデジタル通貨”Bitcoin”で授業料や手数料を支払うことのできる大学になると発表したとか。
しかし、「学費がbitcoinで支払えるようにした」事がメインではなく、同大学で来春から開始される予定の「デジタル通貨修士プログラム」の周知を狙ったものだそう。
同大学のCFO(最高財務責任者)であるChristos Vlachosは、プレスリリースで
デジタル通貨は大幅な技術革新に繋がる、必然的な技術開発だ
と述べており、世界初の「デジタル通貨学修士」が得られるそのプログラムは、行政官や起業家などを対象に作られており、bitcoinなどのシステムの技術的基盤に加えて、そういったシステムが社会にもたらす進化と変化もカバーしているとか。
また同大学の授業は英語で教えられていて、プログラムの最初のコースである「デジタル通貨入門」(Introduction to Digital Currency)は、オンライン登録で無料で受講できるらしい。
また
学生がビットコインで支払った場合、ニコシア大学は、(ピットコイン相場の動向、そしてビットコインからユーロへの換金のやり方次第だが、)最終的には通常の授業料を上回る金額を懐に入れることになるかもしれない
via: WIRED.jp
と書いている通り、上手く転べば同大学にとっては美味しい金策になるかもしれない。
ちなみに、通常の授業料は、学士号をもつ外国人留学生の場合で8,190ユーロ(約113万円)で、bitcoinで支払いをしたい場合は、同大学の財務部に連絡する必要があるらしい。
とはいえ、bitcoinの価値は過去1年間おおむね上がり続けているものの、急激な乱高下を繰り返していて、
ビットコインは2013年4月2日、流通総価値は10億ドルを超えた(日本語版記事)が、同年4月10日には6時間で価値が半分になる(日本語版記事)など不安定である
via: WIRED.jp
と、宣伝を兼ねているとはいえ、良く今のタイミングで踏み切ったなと。
実際にbitcoinで学費を支払う学生は何人出るのか……
更に同大学は、「学費をbitcoinで支払える」より大きな目標を掲げているようで、
同大学の理事らは、キプロス共和国をビットコイン取引の中心、言ってみれば「暗号通貨のウォール街」にする計画を提案する予定だとも述べている
via: WIRED.jp
FBIは資金洗浄などの温床になると懸念している(日本語版記事)。タイ当局は違法と判断した
via: WIRED.jp
と、色々問題を抱えており、bitcoinに限らず、”仮想通貨”がこれからどうなるのか、気になるところ。
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