SSD市場にダークホースが襲来。
2023年に入り、やたら安価なM.2 SSDがAmazon.co.jpなどECサイトを中心に出没していることにお気づきでしょうか。
具体的には、中国YMTCの232層TLC NANDフラッシュを搭載したSSDが(特に2TB以上のモデルで)、シーケンシャルリード7GB/s超の速度とメジャーブランド製SSDを突き放す圧倒的な安さで出回っています。
HIKSEMI
✅HiksemiのNVMe 3D TLC SSD M.2 Type 2280 PCIe Gen 4.0は、PCI Express (PCIe) バス標準の最新バージョンであり、高帯域幅を提供し、データ転送速度が大幅に向上、大容量データの読み書きがよりスムーズに行えます。
YMTCの最先端NANDが投げ売りに?
突如相場を破壊する価格でSSDが販売され始めたのは何故か?
主な要因は、搭載するNANDフラッシュの製造メーカーが、長江メモリ(长江存储科技技有限责任公司/Yangtze Memory Technologies Corp: YMTC)であること。
YMTCは中国の半導体製造メーカーで、2022年末に独自の「Xtacking 3.0」アーキテクチャを用いて232レイヤーの積層数を実現したNANDフラッシュを出荷。
ダイマーク「EET1A」の232層TLC NAND(以降EET1A表記)は、容量1Tbで2400 MT/sという仕様。EET1Aは、232層NANDとしてMicronやSamsungなどの大手に先駆け製品化された先進的なチップとなりました。
(ここからは推測を含みますが、)22年当時AppleがiPhone用のNANDサプライヤーとしてYMTCも検討していたことから、EET1AはiPhone 14シリーズ向けに出荷される可能性が高いとみられていました。
しかし、22年12月に米国商務省産業安全保障局(BIS)が、YMTCをエンティティリスト(禁輸措置対象リスト)へ追加。
結果としてAppleへの出荷予定も立ち消えて、YMTCは国外企業への出荷が難しくなったことでEET1Aを含むYMTC製NANDが中国国内で買い叩かれることとなった……ようです。
Maxio MAP1602+YMTC 232L TLC NAND(EET1A)の超高コスパSSDが出回る
ということでEET1Aと、JMicron子会社のMaxio Technology製NVMeコントローラー「MAP1602」を組み合わせたSSDが中国メーカーを中心に多数出回り始めました。
それらのSSDでは、素のNAND速度とSLCキャッシュが効果的に働き、公称シーケンシャルリード7GB/s超、ライト6GB/s超という、他社ハイエンドSSDに匹敵するPCIe 4.0 x4接続SSDとしては最速クラスの速度を実現。
MAP1602はDRAMレスコントローラーのため、キャッシュメモリは非搭載ですが、HMB(Host Memory Buffer)対応でランダム性能も普通に速い。2TBモデルでの公称値はリード86万IOPS/ライト67万IOPS程度。
なお初期に話題となったのがHIKSEMIブランドの製品であったことから一部界隈では“蝉族SSD”と呼ばれているとかなんとか……
余談ですが、PCIe 4.0 x4コントローラーとの組み合わせであるという点もEET1A搭載SSDの珍しいポイント。
YMTCに次いでMicronも232層TLC NAND(B58R)を出荷していますが、速度の速さからPCIe 5.0 x4 SSDへの採用がほとんど。Samsungも236層TLC NAND (V-NAND v8)を出荷していますが、搭載品はSamsung 990 PRO 4TBのみ。
そのため23年10月現在、EET1A以外の200層超NANDを搭載したPCIe 4.0 x4の現行品SSDは990 PROの4TBモデルしかありません。
加えて990 PRO 4TBに関しては、実装チップ数削減のため、PCIe 5.0 x4対応の後継製品に先駆けて搭載した可能性が高く、安価なHMB/PCIe 4.0 x4コントローラーと組み合わせたMAP1602+EET1A構成が、いかに“コスパありき”の設計かを見てとれる。
YMTC 232L TLC NAND(EET1A)搭載らしきSSD
前置きが長くなりましたが、MAP1602+EET1A構成とみられるSSDを紹介。EE1TAは1Tbチップなので、2TBなら2枚、4TBなら4枚構成となり、いずれも片面実装。
下記のSSDはいずれもコントローラーやNANDを製品仕様に明記しておらず、チップ構成が変更される可能性は十分にあり、確実にMAP1602+EET1Aという保証はないため、“NANDガチャを引く”と思って購入することを推奨。
容量の少ない1TBや2TBモデルでは128L NAND品が増えているようで、徐々に128L NANDへの切り替えが進んでいる気配も。EET1Aを狙いたければ4TBから選ぶ方が良さそう。
Hiksemi (Hikvision)
現状、一番安牌な選択肢として挙がっているのが、HikvisionのHiksemi Futureシリーズ。国内流通品は代理店(株式会社Taurus)付き。
今のところ、確実にMAP1602+EET1A搭載モデルを買いたければFUTURE 4TBヒートシンク無しが安牌のようです。
一応メーカー(代理店)保証期間が5年あり、4TBモデルではTBWが7,200TBWというデータセンター(エンタープライズ)SSDに匹敵する異常な高耐久値ですが、本当にそんなに書込み耐性があるのかは未知数……
HIKSEMI
✅HiksemiのNVMe 3D TLC SSD M.2 Type 2280 PCIe Gen 4.0は、PCI Express (PCIe) バス標準の最新バージョンであり、高帯域幅を提供し、データ転送速度が大幅に向上、大容量データの読み書きがよりスムーズに行えます。
HIKSEMI
✅HiksemiのNVMe 3D TLC SSD M.2 Type 2280 PCIe Gen 4.0は、PCI Express (PCIe) バス標準の最新バージョンであり、高帯域幅を提供し、データ転送速度が大幅に向上、大容量データの読み書きがよりスムーズに行えます。
HIKSEMI
✅HiksemiのNVMe 3D TLC SSD M.2 Type 2280 PCIe Gen 4.0は、PCI Express (PCIe) バス標準の最新バージョンであり、高帯域幅を提供し、データ転送速度が大幅に向上、大容量データの読み書きがよりスムーズに行えます。
HIKSEMI
✅デザイン性満載の専用ヒートシンク搭載、PS5に増設は最適のストレージとなります。更に、パフォーマンスを追求するビデオや写真の編集を行う人やゲームデバイスで高速なデータ転送を求める人など向けのフラグシップSSD。一般的なSSDより価格が高いですが、高い価格に見合うほどのパフォーマンスを提供することが期待できます。
HIKSEMI
✅デザイン性満載の専用ヒートシンク搭載、PS5に増設は最適のストレージとなります。更に、パフォーマンスを追求するビデオや写真の編集を行う人やゲームデバイスで高速なデータ転送を求める人など向けのフラグシップSSD。一般的なSSDより価格が高いですが、高い価格に見合うほどのパフォーマンスを提供することが期待できます。
Monter Storage (Taurus)
Monter Storageは、前述のHiksemi代理店 株式会社Taurusの自社ブランド。
2.5″ SATAからPCIe 3.0/4.0 x4 M.2まで全てシリーズ名が「MS950」で統一されているという判り辛い製品名ですが、「MS950G75」がEET1A搭載と思しきモデル。MS950G70もMAP1602+EET1Aの報告アリ。
Monster Storage
✅高速なデータ転送速度:Monster StorageのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度を実現しています。これにより、より高速な起動時間、ファイル転送速度、読み込み/書き込み速度が実現されます。
Monster Storage
高速なデータ転送速度:Monster StorageのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度を実現しています。これにより、より高速な起動時間、ファイル転送速度、読み込み/書き込み速度が実現されます。
Lexar (Longsys)
中国Longsys Electronics傘下のブランドとなったLexarのNM790も、MAP1602+EET1A搭載の報告が多数。
LexarのSSD製品に関しては、SUNEASTなども取り扱う株式会社旭東トレーディングが国内代理店の模様。
Lexar
✅高速なデータ転送速度 LexarのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度,読み込み:7,400MB/s、書き込み:6,500MB/s が実現され,より高速な起動時間、ファイル転送速度が可能となります。
Lexar
✅高速なデータ転送速度 LexarのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度,読み込み:7,400MB/s、書き込み:6,500MB/s が実現され,より高速な起動時間、ファイル転送速度が可能となります。
Lexar
✅高速なデータ転送速度 LexarのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度,読み込み:7,400MB/s、書き込み:6,500MB/s が実現され,より高速な起動時間、ファイル転送速度が可能となります。
Lexar
✅高速なデータ転送速度 LexarのNVMe Gen4は、PCIe 4.0バスを使用して、従来のNVMe Gen3よりも高速なデータ転送速度,読み込み:7,400MB/s、書き込み:6,500MB/s が実現され,より高速な起動時間、ファイル転送速度が可能となります。
G-Storategy (FFF)
FFF SMART LIFE CONNECTED株式会社 G-Storategyブランドの「NV470」も、MAP1602+EET1A構成の報告アリ。
FFF SMART LIFE CONNECTED
☑️SSD M.2 NVME NV47002TBY3G1 PS5 CFI-1200A01 m 2の動作検証済み、高性能ゲーミングパソコンでのご使用可能なモデルになります。
FFF SMART LIFE CONNECTED
☑️SSD M.2 NVME NV47004TBY3G1 PS5 CFI-1200A01 m 2の動作検証済み、高性能ゲーミングパソコンでのご使用可能なモデルになります。
TECLAST
TECLASTのNP700もMAP1602+EET1A報告アリ。
TECLAST
超高速なデータ転送:TECLAST NP700 PCIe NVMe M.2 2280内蔵型SSDは帯域幅を倍増させる第4世代のPCIeバス技術(Pcle4.0×4)と高速化されたアーキテクチャを採用したので、【読み込み最大:7450MB/s】【書き込み最大:6750MB/s】の超高速なデータ転送をを楽しむことができます。Pcle3.0 NVME SSDよりも2倍ぐらい転送速度向上させ、より高いIOPSと低消費電力を得ることができます。※注意:使用環境により最大書き込み速度出ない可能性があります。
TECLAST
超高速なデータ転送:TECLAST NP700 PCIe NVMe M.2 2280内蔵型SSDは帯域幅を倍増させる第4世代のPCIeバス技術(Pcle4.0×4)と高速化されたアーキテクチャを採用したので、【読み込み最大:7450MB/s】【書き込み最大:6750MB/s】の超高速なデータ転送をを楽しむことができます。Pcle3.0 NVME SSDよりも2倍ぐらい転送速度向上させ、より高いIOPSと低消費電力を得ることができます。※注意:使用環境により最大書き込み速度出ない可能性があります。
Hanye
HanyeのHE70/HE71もMAP1602+EET1Aの報告多数。
Hanye
HanyeのHE70 PCIe NVMe M.2 2280内蔵型SSDは高耐久3D NAND TLCとPCI Express 4.0x4インタフェースを採用、耐久性に優れ、PCIe Gen4x4の広帯域幅によって、より高速なデータ転送を実現します。