中華系サイトが“Skylake-S”こと「Core i7-6700K」のベンチ結果を掲載

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Core i7-6700K搭載マシンでCPU-Z
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Intelが“Skylake”アーキテクチャ採用CPUの第一弾として8月5日に発売する(とされている)のは、Skylake-Sこと「Core i7-6700K」と「Core i5-6600K」だが、正式発表前に中国系サイトがCore i7-6700Kのベンチマーク結果を掲載している。さすが中国、NDAなんて関係無い。

TechbangPConlineなどいくつかのサイトがベンチ結果を掲載しているが、特にPConlineはCore i7-4790Kとの比較だけでなく、Xeon E3-1231 v3、Core i7-5820Kのベンチマークスコアも掲載されているので、6コア12スレッド相手にどこまで迫れるのか気になる。

1サイトの結果だと信頼性に欠けるので、PCOnlineとTechbangの結果をまとめてみた。

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CPUの仕様

簡単に各CPUの仕様をまとめると以下の通り。

 Core i7-6700KCore i7-4790KXeon E3-1231 v3Core i7-5820K
コードネームSkylake-SDevil’s CanyonHaswell RefreshHaswell-E
プロセスルール14nm22nm22nm22nm
コア数/スレッド数4/84/44/86/12
iGPUIntel 530Intel HD 4600N/AN/A
EUユニット数4820N/AN/A
クロック4.0 – 4.2GHz4.0 – 4.4GHz3.4 – 3.7GHz3.3 – 3.6GHz
L3 Cache8MB8MB8MB15MB
アンロックYesYesNoNo
TDP95W88W80W140W

PCOnlineの測定環境は以下の通り。

PConlineCore i7-6700KCore i7-4790K / Xeon E3-1231 v3Core-i7 5820K
M/BASRock Z170 FATAL1TY Gaming K6(?)ASUS Z97 DeluxeASUS X99 Deluxe
メモリDDR4-2133 4GB×2DDR3-1600 4GB×2DDR4-2133 4GB×4
GPUGeForce GTX 980 Ti 6GB
ストレージSSD 256GB
電源HighPower 1000W
OSWindows 7 SP1

Core i7-6700Kのマザーボードは「Z170チップセット搭載M/B」となっておりモデル名の表記がないが、掲載写真を見る限りASRock Z170 FATAL1TY Gaming K6っぽい。

Techbangは以下の通り。

TechbangCore i7-6700KCore i7-4790K
M/BECS Z170-ClaymoreMSI Z97A Gaming 6
メモリDDR4-3000 4GB×2DDR3-1600 4GB×2
GPUASUS STRIX-GTX970 (4GB)
ストレージOCZ Vertex 4 128GB
電源HighPower 1000W
OSWindows 7 SP1

PCOnlineとの主だった差はGPUがGeForce GTX 970になっているのと、メモリのクロックが高いところか。代わりにメモリ容量少ないけど。

各種ベンチマークのスコア

まずはCPUとしての各種性能の比較。

以下はPCOnline掲載のベンチ結果。PCOnlineの計測では、Fritz ChessとwPrimeがマルチスレッド処理、3DMarkの2つが物理演算系、WinRARとPhotoShopがファイル圧縮/解凍および画像処理、TMPGEncが動画変換処理の性能比較にそれぞれ使われている。どのソフトもマルチコア/マルチスレッドCPUに最適化されているので、5820Kが有利。

スコア表記だけだと分かりにくいので4790Kの測定値を基準に比率を追記(小数点以下第2位で四捨五入)。太字が同テストで最も良いスコア。

PConlineCore i7-6700KCore i7-4790KXeon E3-1231 v3Core-i7 5820K
Fritz Chess 4.315972 KN/s (-1.7%)16243 KN/s13997 KN/s (-13.8%)18749 KN/s (+13.4%)
wPrime 2.05 (1024MB)186 sec (-5.1%)196 sec229 sec (+16.4%)162 sec (-17.3%)
3DMark 11 (Physics)11336 (+4.8%)107889483 (-12.1%)12273 (+12.1%)
3DMark Fire Strike (CPUスコア)12844 (+16.0%)1249610252 (-2.1%)13499 (+20.1%)
WinRAR22 sec22 sec24 sec (-8.3%)25 sec (-12%)
PhotoShop CC46 sec (+11.9%)56 sec66 sec (-15.2%)61 sec (-8.2%)
CineBench R15882 (+2.3%)862732 (-15.1%)1025 (+18.9%)
TMPGEnc 5.4.193 sec (+34.4%)125 sec128 sec (-2.4%)95 sec(+31.6%)

結果を見てみると、やっぱり5820Kが5/8テストで最高スコアを記録。

6700Kと4790Kとの比較では、Fritz ChessとwPrime以外では6700Kの方が高成績。まぁ劇的な差ではないが……

Photoshop CCでは頭ひとつ抜けて速く、TMPGEncでも5820Kを抑えて最速の結果。どちらも画像処理系なので、画像処理用の新しい命令セットなりがあるのか、もしくは(当然テストではQSVなどは使われていないが)内蔵GPUが影響しているのかもしれない。

以下はTechbang掲載のベンチ結果。

TechbangCore i7-6700KCore i7-4790K
PCMark 8 Home Conventional3718 (+6.7%)3468
PCMark 8 Creative Conventional3838 (+2.8%)3732
PCMark 8 Work Conventional3697 (-1.1%)3738
3DMark Fire Strike Extreme (GTX 970)5032 (-1.1%)5087
3DMark Fire Strike (GTX 970)9826 (-1.9%)10015
Cinebench R15 (OpenGL)48.92fps (+29.1%)34.68fps
Cinebench R15 (CPU)886 (+3.2%)858
Cinebench R15 (Single Core)176 (-0.6%)177
3DMark Sky Diver4650 (+14.7%)3968
3DMark Cloud Gate9581 (+8.7%)8750
Sandra 2015 (Drystone)194.12 GIPS (+6.7%)181.11 GIPS
Sandra 2015 (Wetstone)91.89G FLOPS (-4.7%)96.22 GFLOPS
Sandra 2015 (マルチメディア)264.1 MP/s (+21.5%)207.41 MP/s
Sandra 2015 (マルチメディア2)291.66 MP/s (+9.3%)264.44 MP/s
Sandra 2015 (暗号化)11.321 GB/s (+7.5%)10.475 GB/s
Sandra 2015 (復号化)5.69 GB/s (+2.5%)5.548 GB/s
Sandra 2015 (メモリ帯域幅)23.472 GB/s (+11.4%)20.804 GB/s
Sandra 2015 (メモリ帯域幅2)23.118 GB/s (+9.7%)20.875 GB/s

こちらは4790Kとの比較のみだが、PCOnlineと大体同じような結果に。が、DX11を使う3DMarkのFire Strikeテストで4790Kに微妙に負けているのが気になる。

ゲームのfps測定

PCOnlineは実ゲームでのfps計測もやっているので、そちらも表にした。

PCOnlineCore i7-6700KCore i7-4790KXeon E3-1231 v3Core-i7 5820K
Far Cry 4 (フルHD)104fps (+3fps)101fps83fps (-18fps)83fps (-18fps)
Sleeping Dogs (同)202fps (+4fps)198fps171fps (-27fps)197fps (-1fps)
GTA 5 (同)95fps (+5fps)90fps85fps (-5fps)88fps (-2fps)
Metro 2033 (同)156fps (+8fps)148fps115fps (-33fps)155fps (+7fps)
Project Cars (同)163fps (+27fps)136fps110fps (-26fps)121fps (-15fps)

先のテストとは打って変わり、6700Kが全テストで最高値を記録。ゲームで5820Kが伸び悩むのはクロックが低いので順当と言えるが、TB時のクロックが高い4790Kよりも好成績なのは14nmアーキテクチャに対する最適化が進んだ結果かな。

Project Carsだけ、2番手の4790Kから27fpsも上回り他を突き放しているが、PCOnlineでも「微細化の効果なのかメモリクロックが高いからか分からんけど謎」と言っていて理由が不明。ただ「データエラー回避するのに何回もテストしたけどこうなった」とのことなので、何らかの最適化が働いている……のかもしれない。RAMが高速になっただけでここまで劇的にパフォーマンスが伸びるとは考えにくいし。

消費電力

消費電力(システム全体)Core i7-6700KCore i7-4790KXeon E3-1231 v3Core-i7 5820K
Idle66W70W67W82W
ゲーム中302W306W295W328W
Prime 95回し中155W149W131W201W

消費電力の比較では、基本的にTDP順に並んでいる。しかしアイドル時の消費電力は6700Kが最小で、これは微細化のおかげと言える。

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まとめ

ベンチ結果を俯瞰すると、Devil’s Canyonと比較すると順当にスペックアップしている。劇的な性能向上ではないものの、そもそも微細化による高性能化に限界が来ているのでこんなもんだろう。そもそもBIOSも完全版ではないはずで、ソフト側も最適化が済んでいないので、まだ伸びる余地もあるはず。

Skylakeは“買い”なのかについては、「PCゲーマーでも買って損はない」って感じ。特に数世代前(Sandy-BridgeとかIby-Bridgeとか)から乗り換えるならいい頃合いかも。

買うにしても価格次第だが、エルミタによれば、国内販売価格は「Core i7 6700K」が約50,000円、「Core i5-6600K」が約35,000円だとか。

つい先日出たCore i7-5775C(Broadwell-K)と同程度。高い、が円安を考えると仕方ないのか……4790Kが42,000円前後で買えることを考えると、ちょっと厳しい。

というか価格より初回流通数が少なくて「組み込み向け含めて約1,000個」とかいう話の方が問題ある。絞りすぎだろ。

source: PConline, Techbang

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