次世代Radeon“RDNA3”はマルチチップ設計に?―Navi 31は2ダイ構成で160 CUs【噂】

GPU
RDNA3のロードマップ(via AMD)
GPUウワサ
この記事は約4分で読めます。
記事内に広告が含まれる場合があります。

AMDの次世代Radeon GPUとなる“Navi 31”で、複数ダイを1チップに統合するMCM (Multi-chip module)設計が採用される?という話。

Navi 31は“RDNA3”アーキテクチャを採用する次世代RadeonのハイエンドGPUコアの仮称ですが、MCM設計を初めて採用するRadeonとなるようです。

従来のGPUコアは、1ダイ=1チップとなるモノリシックな設計であるのに対して、複数ダイを1つのチップ上で統合して大きなチップを作ってしまおうというのがMCM。AMDのAPUもCPUとGPUを別のチップとして統合しているのでMCM設計ですが、RDNA3におけるMCMは、どちらかというと8コアごとのチップレットとI/Oダイを1つに統合している“Zen 2”および“Zen3”CPUの設計の方が近いと言える。

NVIDIAも“Hopper”アーキテクチャで同じくMCMを採用すると言われていますが、HopperがGeForce向けなのかTeslaなどHPC向けなのか(もしくは両方?)は不明である一方、AMDに関してはRDNA3アーキテクチャはRadeon向けであることが明言されているので(HPC向けはCDNA)、確実にRadeonカードが投入される。

スポンサーリンク

Navi 31はデュアルダイで160 CU搭載?

Navi 31では、80 CU(Computing Unit)のチップを2つ組合せた構成になるとされ、同じく80 CUのNavi 21の2倍となる160 CUを搭載するとのこと。

MCMとは異なるものの、デュアルチップGPUというとカード1枚にGPU一式を2セット積んで「シングルカードでCrossFire」をやっていた、かつてのRadeon HD 7990やRadeon R9 295X2を思い出してちょっと懐かしい。RDNA3でPowerColorからDevil 13が復活する……?

Navi 31の投入時期から、NVIDIAは“Lovelace”アーキテクチャが競合製品となる見込み。Lovelaceはモノリシック設計とされているので、MCM vs モノリシックという構図になるかも。

GPUNavi 31Navi 21AD102GA102
アーキテクチャRDNA3RDNA2Lovelace(?)Ampere
製造プロセスTSMC 5 nm(?)TSMC 7 nmSamsung 5 nm(?)Samsung 8 nm
GPUクラスター160 CUs (80 CUs*2)(?)80 CUs144 SMs(?)84 SMs
FP32コア数10,240(?)5,12018,432(?)10,752
VRAM?GDDR6?GDDR6X
投入時期2021 – 2022(?)20202021 – 2022(?)2020
※?はリークまたは推測値

関連して、AMDがMCMベースのGPUでワークロードを同期させる技術と、レイトレーシングパイプライン調整のためのコマンドプロセッサーについて特許を出願しているとのこと。

RDNA2は専用コア(RTコア)を実装したAmpereとの比較ではレイトレーシング処理性能が劣っていたため、RDNA3でどこまで巻き返してくるのかは興味深い。

コメント

タイトルとURLをコピーしました