Samsung製SSDが値上げの危機。SSDコントローラーの生産再開は5月に

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先月にSSDの値上げについて「SamsungはSSDコントローラーも自社製造なので大丈夫そう」と書きましたが、そんなことはなかった。

最近の半導体業界はこの手のニュースに事欠きませんが、SamsungのSSDコントローラーが供給不足に陥っており、早ければ今月にも同社のSSDが値上げ、あるいは在庫切れになる可能性が浮上してきました。

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5月までSSDコントローラーの生産が再開できず

DigiTimesによると、Samsungは自社PCIe(NVMe) SSDコントローラーの生産が5月まで止まるとパートナーに通達しているようです。

テキサス大寒波で止まったSSDコントローラーの生産

まず、米テキサス・オースティンを記録的な大寒波が襲い、天然ガスパイプライン凍結によって停電が発生(エリアの発電量不足で強制的な計画停電が実施された)。

停電の影響で、同地にあるSamsungのS2 Fabは2月から操業を停止しています。Samsungは3月時点でS2 Fabでの半導体生産を再開できていません。

半導体の生産ラインは、一度シャットダウンしてしまうと再度生産できる状態に復旧するまで非常に時間がかかる(基準の空気清浄度に戻したりとか色々大変らしい)。

S2 FabはSamsungのSSDコントローラのほぼ全ての生産を担当する拠点であったため、最低でも直近2~3ヶ月のSamsung製SSDの供給に大きな影響を及ぼす可能性が非常に高い。

S2 FabでNANDフラッシュは製造されていませんが、NANDだけ生産が積み上がってもSSDコントローラー無くしてSSDにはならないため、コントローラーの供給不足はSSD生産能力の不足とほぼ同義と言えます。

ハイエンドNVMe SSDは影響甚大

情報筋によると生産予定だったPCIe SSDコントローラーのうち最大75%が3月中にも影響を受け、デスクトップPC(特にハイエンド)向けの同社製品に影響を与える(DigiTimes)模様。それだけでなく、メインストリームPC市場、さらにサーバー市場にも4月までに問題が波及する可能性があるとのこと。

PC製造OEMの多くは、この問題への対策として、Samsungの競合企業のストレージへ相当の期間切り替える手配を完了しているとのことで、Samsungは得られたはずの顧客を失うというかなりの痛手に。

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980 PRO狙いの自作erは急ぎの購入が吉

当然、規模の小さい自作PC市場は供給不足となれば真っ先に影響が出てくるため、特に980 PROなどハイエンドNVMe SSDを狙っている人は、値上げあるいは在庫切れになる前に確保しておいた方が良さそう。

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